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毎週お届け 注目中国スタートアップ企業|2024年6月号

 

 

 

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艾麦鍶(iMSpc Biotech)

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【会社概要】

艾麦鍶は2023年4月に設立された中国のスタートアップ企業で、高尿酸血症の医療分野における画期的なソリューションを提供している。同社は小分子代謝物の質量分析技術とAIアルゴリズムを組み合わせ、痛風の発症リスクを正確に評価するシステムを研究開発している。高尿酸血症患者に精密医療計画を提供し、痛風の発症率を低下させ、中国の健康促進に貢献することを目指している。同社は2024年5月28日、ハイエンド医療機器業界を中心に投資する「億生資本(YS CAPITAL)」からエンジェルラウンドの資金調達に成功した。今回の資金調達を受け、同社は痛風リスク評価システムの研究開発をさらに強化し、その技術を医療分野に展開していく。

 

【プロダクト】

艾麦鍶は、液体クロマトグラフ質量分析技術(Liquid Chromatograph Mass Spectrometer、LC-MS) を採用した世界初の痛風リスク評価検査製品を発表した。この製品は、同社独自のメタボロミクス(生命活動によって生じる代謝物を網羅的に解析することで生命現象を明らかにしようとする研究分野)関連 技術と機械学習アルゴリズムを活用して、高尿酸血症患者における痛風発作リスクの高い個体を早期に特定することができる。これにより、臨床医師はより早期の介入治療を開始し、予防効果を科学的に評価できる。この技術は、高尿酸血症と痛風の診療における病気リスクの正確な評価と早期管理の分野における重要な一歩となっている。

 

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艾麦鍶社の研究員が研究している様子(画像は艾麦鍶のHPから)

 

 

 

顔創(Yochur)

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【会社概要】

顔創は2020年12月に設立された中国のスタートアップ企業で、顔認識と大規模データモデルアルゴリズムを基に、AIイメージ分析ツールを研究開発している。同社は2024年5月28日、エンジェルラウンドで数千万元の資金調達に成功したことを発表した。今回の投資では、主にインターネット高技術分野のリスクベンチャー投資機関である「沸点資本(AlphaX Partners)」が投資を主導している。

 

今回の資金調達を受け、同社は製品開発、市場プロモーション、チームの強化という3つの主要な分野に注力していく。主には、研究開発への投資を増加させ、AIアルゴリズムの正確性とユーザー体験をさらに向上。同時に、市場を積極的に拡大し、製品をより広範なユーザー層に展開すると表明している。

 

【プロダクト】

顔創が研究開発したAIイメージ分析ツール「顔創AI」は、同社独自のAI技術を活用し、人間の顔の形や肌の質感、顔の輪郭、五感のバランス、そして体型などの多様な次元を精密に分析することができる。その結果、ユーザーの個性的な色彩範囲とスタイル属性を特定し、最適なファッションの色合い、メイクのスタイル、そしてファッションスタイルを提案する。さらに、顔のスタイル属性に関する詳細なテスト分析結果を提供し、ユーザー自身の美しさをより深く理解することで、ユーザーの特性を活かした着こなしやファッションを探し出すに有用なレポートを届ける。

 

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顔創AIがAIイメージ分析をするイメージ(画像は顔創のニュースリリースから)

 

 

 

軽舟智航(Qcraft)

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【会社概要】 軽舟智航は2019年5月に設立された中国のスタートアップ企業で、自動運転技術の研究開発に注力している。都市の複雑な交通環境に適応した自動運転技術を構築し、現実社会に自動運転を導入することを目指している。大規模スマートシミュレーションシステムと自己学習可能な意思決定計画フレームワークに基づき、パートナー企業を通じて量産可能な自動運転ソリューションを提供している。これにより、低速から高速、物流から移動、商用車から乗用車までの多様な応用シーンを網羅している。

 

同社は2024年6月14日、Cラウンドで数億元の資金調達に成功したことを発表した。今回の投資では、主に北京市海淀区が設立した市場化された運営プラットフォームである「中関村科学城公司(SCIENECE CITY)」およびハイテックや新エネルギー業界を主体として投資する「翠湖基金(CUIHU CAPITAL)」が参加している。

 

【プロダクト】

軽舟智航は、都市の複雑な交通環境に特化した、自動運転ソリューション「Driven-by-QCraft」を自社研究開発し、展開。低速から高速、物流から移動までの多様なアプリケーションシーンに適応し、先進的な超融合感知技術と時空間連合計画アルゴリズムを活用して、高効率で信頼性の高い自動運転技術を提供し、自動運転技術の商業化とスマートモビリティの未来を促進している。また、同社は、米GPU(画像処理装置)大手NVIDIA(エヌビディア)と提携し、最新の自動運転ハードウェアにGPU「NVIDIA DRIVE Orin」を搭載することで、技術の進歩と普及をさらに促進している。

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Driven-by-QCraftの第3世代自動運転ハードウェアソリューションにおけるマルチセンサー統合キットの様子
(画像は軽舟智航のニュースリリースから)

 

 

銀河通用(Galbot)

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【会社概要】

銀河通用は、2023年5月に設立された中国のスタートアップ企業で、組み込み型AGI(汎用人工知能)を備えたマルチモーダルな大型ロボットを専門に開発している。スマートなサービスロボットを開発し、世界中の多様な環境でのニーズに応える先進技術サービスを提供することを目指している。

 

同社は2024年6月21日、エンジェルラウンドで、7億元(約154億円)の資金調達に成功したことを発表。今回の投資では、中国ネットデリバリー大手「美団(Meituan)」、中国国有自動車大手「北京汽車(BAIC)」傘下のCVC「北汽産投(BAIC CAPITAL)」などが参加している。今回の資金調達を受け、同社は、大規模AIモデルの汎用性を高めると同時に、実際の応用シーンへのモデル導入の技術とハードウェアの準備を進めていく。

 

【プロダクト】

銀河通用が開発した第1世代の製品「ガルボット(Galbot)」は、車輪を装備した2つの腕を持つ汎用型のロボットで、発売当初から多くの注目を集めている。ガルボットは、スキルハンド(ロボットの手の部分)の汎化操作スキルを習得している。これにより、ランダムに配置されている透明な、光沢のある物体を掴むことができるほか、戸を開けたり、引き出しを開けたり、そして洗濯物を干すなど、器用な操作が可能だ。2024年内には、同社が開発した汎用AIロボットが実際にビジネスシーンにおいて徐々に利用されていくことが期待される。

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銀河通用が開発したGalbotが水をコップに入れる様子(画像は銀河通用のニュースリリースから) 

 

 

 

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