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毎週お届け 注目中国スタートアップ企業|2024年4月号

 

 

 

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配播精霊(Paybo)

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【会社概要】

配播精霊(Paybo)は2021年2月に設立された中国のスタートアップ企業で、主な事業として、ライブ放送のキャスターとライブルームのためのデジタルプラットフォームを提供をしている。同社は、2024年3月28日にシリーズA+で5000万元の資金調達に成功したことを発表した。投資家は、物流企業などに対する投資を行っている投資ファンド管理企業「子米投資(Zimiファンド)」及びデジタルヒューマンインフラ企業「拓元智慧(X-EraAI)」となっている。

【プロダクト】

同社が提供するAIデジタルヒューマンライブルームプラットフォームは、ライブ放送の全過程をデジタル化することができ、機材やライブ場所、服装、そして照明がすべて不要となる。本物の人間の代わりにデジタルヒューマンを登場させ、24時間で効率的なライブ放送を実現することで、約90%の人力を節約することができる。また、同社の技術はライブルーム向けのみではなく、ショートビデオ用も生成可能。同社のAIデジタルヒューマンは、効率的に動画とリアルタイムライブ放送を一括生成し、ユーザーのあらゆる種類の動画とライブ放送シナリオのニーズを満たすことができる。デジタルヒューマンは本物の人間ではないため、感情がなく、労働時間制限もないほか、使用制限対象となる単語などを設定できるため、中国のネット上では使ってはいけない敏感な言葉の使用を有効に回避することも可能だ。

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零同社のデジタルヒューマンがライブ放送を行う中の様子
(画像は配播精霊のニュースリリースから)
 

 

 

敏舒科技(Minshu Tech)

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【会社概要】

敏舒科技(Minshu Tech)は2019年7月に設立された中国のスタートアップ企業で、主な事業として、家庭におけるアレルギー性鼻炎のためのスマート医療製品とサービスを提供している。その中でも、小児鼻炎治療に力を入れている。同社は、2024年4月3日にエンジェルで数百万元の資金調達に成功したことを発表した。今回の投資では、B2Cの多国籍電子商取引企業「亜声威格(SoundAsia)」が単独で参加している。

【プロダクト】

同社は、小児鼻炎を中心とした温度制御、圧力制御、粒子制御、薬物濃縮、気流濃縮技術に深い技術蓄積があり、多くの関連発明を取得している。従来の治療法では、副作用が高く、使い心地が悪いなどの問題があった。同社のプロダクトは、それらの問題を回避し、子供にも受け入れられやすくなっており、特に中等度から重度のアレルギー性鼻炎、乾燥性鼻炎、血管運動性鼻炎に適している。また同社は、3年間にわたる研究開発の結果、アレルゲン対策と症状緩和を組み合わせたソリューションを発表した。2024年8月には、このソリューションを利用し開発した、より子供や青少年に使いやすい製品を販売開始する予定となっている。この製品は、従来のモデルと比較して、副作用が少なく、使用効果が長持ちするという特徴がある。

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敏舒科技が2024年8月に販売開始予定の新製品「RH-HO1C」(画像は敏舒科技のHPから)

 

 

 

引正基因(GenEditBio)

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【会社概要】

引正基因(GenEditBio)は2021年8月に設立された中国のスタートアップ企業で、遺伝子編集ツールの基盤技術開発を中心に事業を展開している。同社は、2024年4月5日にPre-Aで数千万ドルの資金調達に成功したことを発表した。今回の投資では、台湾の製薬企業「晟徳医薬(CENTER VENTURES)」グループ及びその傘下の順天医薬(Lumosa Therapeutics)が共同で投資を主導したほか、中国大手VC「啓明創投(QIMING VENTURE PARTNERS)」、香港特別行政区政府革新科学技術署傘下の創科創投基金(ITVF)、そして香港科学技術園創投基金(ITF)が参加している。

今回の資金調達を受けて、同社は、次世代遺伝子編集ツールの開発および製品パイプラインの支援、製品の研究開発および工業化能力の強化、遺伝子編集医薬品の製剤スケールアップおよび生産技術・システムの開発・確立を進めていく。そのほか、製品パイプラインの研究初期段階から前臨床研究および医薬品申請の臨床段階への移行のみならず、研究開発チームおよび経営陣の配置改善を推進する予定だ。

【プロダクト】

引正基因は、遺伝子編集の効率と精度を向上させ、オフターゲット効果(ゲノム編集において、狙った場所と違う配列を変えてしまうこと)を低減するため、新型Casヌクレアーゼ(DNA切断要素の1つ)に基づく次世代遺伝子編集ツールの開発に注力している。同社はすでに、人間の細胞内で高い効率と精度を持つ数十種類の天然Casヌクレアーゼを発掘。これらは一般的に使用されている遺伝子編集ツールとは異なる特徴を持ち、さまざまな遺伝子編集アプリケーションのシーンに適応している。一方で、同社は遺伝子編集ツール分野での主導的地位を強化するため、新たなメカニズムを通じた、より精密で多様な新世代の遺伝子編集ツールの開発も進めている。

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医療健康領域のFA(ファイナンシャル・アドバイザリー)業務に特化した企業
「方圓資本」が開催したパネルトークイベント「香港の健康科学と技術革新が世界の変革をリード」にて、
引正基因の共同創始者兼最高経営責任者(CEO)である
竺添(ジュー・ティエン)博士(左から2人目)が参加した様子

 

影為医療(YINGWEI)

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【会社概要】

影為医療(YINGWEI)は2015年1月に設立された中国のスタートアップ企業で、デジタル医療機器の研究開発・製造、臨床手術計画、医療用3Dデザイン・印刷サービスを統合したデジタル医療ソリューションの提供を中心に事業を展開している。同社は、2024年4月17日に戦略投資で数千万元の資金調達に成功したことを発表した。

今回の投資では、整形外科の医療ロボット研究開発企業「天智航医療(TINAVI)」が投資を主導している。今回の資金調達を受けて、同社は、デジタルインテリジェンス整形外科診断・治療プラットフォームの開発とその応用をさらに拡大し、整形外科ロボットシステムとともに完全な整形外科ソリューションの提供を目指している。また、今回の資金提携を通じて、両社は整形外科手術ロボット(TINAVI社の製品)に強力なデータアルゴリズムと手術計画技術サポートを提供し、より安全で効率的な整形外科データシステムを構築していく。

【プロダクト】

影為医療は、中国国内で有数の国際的にも高度なAI支援手術計画システムとサージカルガイドプレート(手術を計画通りに実施するための装置)の生成ソフトウェアを所有し、研究開発している。コアテクノロジーは、AIアルゴリズム、コンピューターソフトウェア開発、工業デザイン、そして力学分析に基づく。具体的には、患者の画像データモデリング、個別化ガイドプレート設計、AI測定、医療画像の手術前計画、整形外科損傷の生体力学的分析などに関連する。

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Medraw医用画像3Dモデリングシステムで、一般的に使用されるDICOM(医療データ通信の国際標準規格)
医用画像に含まれる情報を抽出する様子(画像は影為医療のニュースリリースから)

 

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 同社の3Dプリンターで脊椎補助用具の例(画像は影為医療のHPから)

 

 

 

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