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イシン社が運営する世界のスタートアップ情報やエコシステムの動向を発信するメディア「TECHBLITZ」にて、ジャンシン(匠新)が執筆する中国企業の最新動向をまとめた「中国テックジャイアント動向」の最新記事をご紹介致します。
100インチの車内裸眼3D HUD テンセントの車載ソフトウエア事業
テンセント傘下で車載ソフトウエア開発を手掛ける梧桐車聯科技(TINNOVE)は、第21回上海国際モーターショー(以下、上海モーターショー)にて、同社の主力製品であるTTi Vision 3D HUD(ヘッドアップディスプレー)を業界に向けて初めて発表した。同時に、この技術を搭載した最新のTTi AIコックピット2.0が、長安汽車とマツダの共同出資会社である長安マツダの量産車に採用されたことも公開した。

梧桐車聯科技(TINNOVE)が、第21回上海国際モーターショーで、TTi Vision 3D HUDを発表する様子
(画像はTINNOVEのニュースリリースから)
テンセント ロボットが自ら見て聞いて動ける新技術を発表
中国ネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)のロボット研究専門組織「Tencent Robotics X」は、自社開発4足歩行ロボット「Max」に搭載した新技術「エンボディド型マルチモーダル感知・行動計画技術」を発表した。ロボット開発スタートアップの宇樹科技(Unitree Robotics)製「GO2」にも同技術を適用し、視覚、言語、空間などの情報を統合。異なる企業や形式のロボットでも人間のような認知と意思決定を可能にしている。

テンセントの4足歩行ロボット「Max」(左)と宇樹科技の4足歩行ロボット「GO2」(右)。「エンボディド(身体性を持つ)型マルチモーダル感知・行動計画技術」を搭載した2体のロボットは、判断能力と自立行動を備えている(画像はテンセントのニュースリリースから)
バイドゥの高齢者向けAIデバイス 5000万世帯に既にサービス提供中
高齢化社会の到来は中国でも大きな問題となっており、高齢者向け製品の開発が求められている。その中で、中国インターネット検索最大手の百度傘下でスマートデバイスブランドを手掛ける小度科技(シャオドゥー)は、高齢者向けにやさしいAIデバイスを発表した。同社は、高齢者がデジタル機器の操作をしやすい工夫を施すだけでなく、健康管理機能も提供。既に中国の高齢者世帯の40%を超える5000万世帯にサービスを提供している。

小度科技 (シャオドゥー)が発表した高齢者向けのスマート健康モニター「小度智能健康屏(シャオドゥースマート健康ディスプレー)」(画像は小度科技のニュースリリースから)
バイドゥ 完全無人運転車1000台突破でグローバル展開を加速
中国インターネット検索最大手の百度(バイドゥ)の自動運転タクシー配車サービス「蘿蔔快跑(ルオボークワイパオ)」は、香港特別行政区における自動運転テストを拡大することを発表した。続く同年5月20日には無人運転で最も成功した企業の構築を目標とするグローバル戦略を明確化。中国国内での豊富な実証実験とサービス運営により開発した自動運転技術の実績を背景に、2024年末から25年にかけて、広範な展開を加速させている。

蘿蔔快跑の自動運転タクシーが香港にて走行する様子(画像はバイドゥのニュースリリースから)
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