7月18日、在上海日本国総領事館の後援、ジャンシン(匠新)及び《中国企業報》中企視訊などの共催により、上海創新創意設計研究院にて第2回「日中イノベーション・デイ」を開催しました。
会場には日中の政府、企業、大学、投資機関など約200名の関係者が参加し、デジタル経済、カーボンニュートラル、スマート製造などのテーマをめぐり活発な議論と交流が行われ、日中イノベーション交流の促進を図りました。

式辞
開会の式辞にて上海市科学技術委員会の李祖興二級視察員は、「上海は現在、国際的に影響力のある科学技術イノベーションセンターの開設を計画しており、日本企業の上海での誘致を歓迎しております。またそれに伴う政策/サービスや、より良い投資環境を保証して行く次第です」と述べました。

次に、在上海日本国総領事館の岡田勝大使は、ジャンシン(匠新)が過去10年にわたり日中間のオープンイノベーションやスタートアップ連携を促進してきた功績を称えました。また日中両国がそれぞれ強みを持ち、補完性が高く、グリーン経済や医療・ヘルスケア、先端技術などの分野で両国の強みを活かした協力が非常に重要であることを強調しました。

最後に、上海市虹口区の李謙区委書記は、「虹口は現在テクノロジーイノベーション共同体を構築しており、より良いエコシステムの基盤のもと、産業イノベーションの発展を促進しております。今後さらに多くの日本企業が虹口に進出し、共に未来を築くことを期待しております」と表明しました。

ジャンシン(匠新)講演
ジャンシン(匠新)の創業者兼CEOである田中年一氏は「今までの10年、これからの10年」をテーマとした講演を行い、これまでの日中イノベーション支援における取り組みや成果を紹介しました。また今後は構築してきた日中イノベーションエコシステムをさらに拡大し、特に日中テック企業の越境展開の支援を進めていき、引き続き日中における新たな価値の共創を促進していくことを示しました。


調印式、表彰式
調印式では、上海技術交易所国際交易中心とジャンシン(匠新)が、技術面での協力の加速を共同推進することを発表。さらに、上海市工業互聯網協会とジャンシン(匠新)は、スマート製造とデジタルトランスフォーメーションの経験を共有し、製造業のイノベーションを支援することを発表しました。


表彰式では、「日中オープンイノベーションアワード」「中国展開グロースアワード」「日本展開グロースアワード」「日中イノベーション投資アワード」を三井住友海上火災保険(中国)株式会社、三一集団有限公司、上海吉田拉鏈有限公司、株式会社TBM、PIX Moving(贵州翰凯斯智能技術有限公司)、TIS株式会社(提愛斯数碼(上海)有限公司)に表彰しました。

日中イノベーション協業事例及び協業ニーズのシェア
企業からの発表では、三井住友海上の事故リスク分析、パナソニックのEV向けサービス事業など様々な事例が紹介されました。電子契約システムのベストサイン(上上签,BestSign)CEO万敏氏の「日本市場は法整備、ユ一ザ一の定着率が高いなど、魅力が多い」 とする分析や、次世代型素材で注目を集める日本のユニコ一ン企業TBMによる新素材の利用例、空気中の CO2を活用するアイデアも紹介されました。ソニ一(中国)は、ジャンシン(匠新)と共催する大学生イノベ一ションコンテストについて発表し、このコンテストは2023年から第1回を始動し、今年はすでに第2回に入っています。また、観覧者は裸眼で3D効果を見ることができるソニーのSRD(空間再現ディスプレイ)も紹介しました。

パネルディスカッション、展示交流
「産業・技術・投資の融合による未来共創」をテーマに、ジャンシン(匠新)の田中CEOを含む3名によるパネルディスカッションが行われ、日中イノベーションエコシステムにおける産業協力の進展について、特にハードテクノロジーの導入とファンドの設立に焦点を当てて議論しました。さらに、会場内の日中イノベーション展示エリアにて、計10社の政府/企業が出展し、有意義な交流が行われました。


ディナーパーティー
ディナーパーティーでは、田中年一氏が四川省の伝統芸能「変面」を披露し、参加者の皆様と共にジャンシン(匠新)の10周年を祝い、大盛況に終えることができました。


ジャンシン(匠新)の田中年一氏はインタビューにて「次の十年の目標は、日中産業エコシステム投資ファンドを組成し、日中のテクノロジーと資本、市場、サプライチェーンを結びつけて更なる価値創造を実現します。特にAI、ロボティクス、新エネルギー、低炭素などの分野が日中間でのポテンシャルが高い注力領域です。」と強調しました。ジャンシン(匠新)は、引き続き日中イノベーションの架け橋として、交流と共創を推進してまいります。