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毎週お届け 注目中国スタートアップ企業|2024年8月号

 

 

 

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値的医療(Worthmedical)

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【会社概要】

値的医療は、2021年10月に設立された中国のスタートアップ企業で、特発性側弯症(原因がはっきりわからない側弯症のこと)に対する非侵襲的治療を提供するしている。主に、特発性側弯症の非侵襲的治療に焦点を当て、脳科学と運動学に基づいた側弯症治療法「ブレイン・ラーニング・トレーニング・メソッド(BLTM)」の研究開発に特化している。同社は2024年7月25日、シリーズAで医療分野や新エネルギー分野をメインに投資する投資機構「広州見素資本(JS Visual)」、杭州市政府傘下の投資ファンド「西湖科創直投基金(XHVC)」などから数千万元レベルの資金調達に成功したことを発表した。今回の資金調達を受け、同社は、主に特発性側弯症の臨床研究や製品開発、スマートウェアラブル医療機器の認証取得、研究開発、そして経営人材の育成を進めていく。

 

【プロダクト】

値的医療は、神経科学と運動学に基づいた特発性側弯症の治療法「BLTM」を開発。この治療法は、特発性側弯症に対する世界初の非侵襲的な保存療法(手術しない治療)となっている。この保存療法は、側弯症患者の脳中枢における感覚情報の入力から、神経中枢におけるそれらの情報の統合、そして脳機能の出力に至るまでのプロセスを再統合し、患者の大脳皮質領域による感覚入力情報の処理を正確に調整。同時に、空間における脳の位置測定の誤差を低減することで、患者の側湾症の正確かつ効果的なリハビリを実現することができる。

 

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2023年11月に開催された第22回中国医師会整形外科学会および第15回COA学術大会において、浙江大学医学院付属第一病院整形外科の胡(フー)院長が「特発性側弯症患者の治療における脳学習トレーニングとリハビリシステムの応用」に関して講演する様子(画像は値的医療のニュースリリースから)

 

 

 

影目科技(INMO)

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【会社概要】

INMOは、2020年12月に設立された中国のスタートアップ企業で、一般消費者向けの拡張現実(AR)スマートグラスの研究開発を行っている。同社は2024年7月31日、シリーズBで四川省政府傘下の産業発展投資ファンド「四川省発展産業引導ファンド」、成都市政府傘下で新型テック中小企業をメインに投資する投資機構「成都市技術転移グループ(CTG)」などから数千万元レベルの資金調達に成功したことを発表した。今回の資金調達を受け、同社は、成都市成華区に本社を設立。中国文化メディア企業「芒果伝媒(Mango Media)」、中国マッチングアプリ大手「陌陌(MOMO)」などと連携し、メタバース産業のエコロジーを共同で構築し、産業の上流から下流に至るまでの協同発展を推進していく。

 

【プロダクト】

INMOが開発した最新のARグラス「INMO Air2」は、「未来の眼鏡を定義する」というスローガンのもと、メタバースの先取りを図るというコンセプトで開発した。同社は、テレビに内蔵されたアプリケーションのエコシステムをINMO Air2に取り込むことで、エンターテインメントや生活により大きな発展空間を提供。設計の面においては、フレームを以前のモデルよりも約30%小さくし、グラスのテンプル(つる)の厚さは6ミリメートルまで縮小した。加えて、垂直配列光波導技術を活用し、他人による全角度の覗き見防止を実現し、快適で没入感の高い視覚体験を提供できる。他にも、スマートリングやスマート音声と組み合わせることで、より自然で便利な操作方法を可能にしている。

 

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INMO Air2の商品画像。左上はスマート操作リング、右上はグラス本体、左下は近視レンズ、右下は充電コード
(画像はINMOのHPから)

 

 

 

恒之未来(ENGBOT)

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【会社概要】

恒之未来は、2022年7月に設立された中国のスタートアップ企業で、一般消費者向けのロボット製品の研究開発を行っている。同社は2024年8月12日、シリーズAで香港科学技術大学(HKUST)教授の李澤湘氏が設立したXbotParkロボット基地傘下のファンド「清水湾第二期基金」、香港X科技創業プラットフォーム傘下のエンジェル投資ファンド「香港X科技基金」、香港科学技術大学教授の高秉强氏などから数千万元レベルの資金調達に成功したことを発表した。今回の資金調達を受け、同社は、製品開発の促進、市場拡大、チーム建設の強化などを進めていく。

 

【プロダクト】

恒之未来の主要製品は、四足歩行犬型ロボット「哮天(しょうてん)」。この四足歩行犬型ロボットは14個の自由関節を持つ。その脚部は、モジュール化されたジョイント型設計を採用。また、AIA(一体型モーターユニット)を搭載することで、高速かつダイナミックな動きや平泳ぎ、ジャンプ、ダンスなどの動きが可能だ。頭部は、大脳皮質を模倣。汎用型モジュールを統合し、知覚、意思決定、インタラクション機能を実現している。加えて、豊富なAPIやハードウェア・ソフトウェアのインターフェースを提供することで、ユーザーが二次開発やパーソナライズされたカスタマイズを行える。

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哮天(しょうてん)の商品画像(画像は恒之未来のHPから)

 

 

玖治科技(Ninenovo)

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【会社概要】

玖治科技は、2017年10月に設立された中国のスタートアップ企業で、自社開発のウェアラブルデバイス製品及び補助設備を使い、医療分野の診断と治療の支援を行っている。 同社は2024年8月16日、エンジェルで香港科学技術大学(HKUST)教授の李澤湘氏や高秉强氏が設立したファンド「清水湾資本」、香港X科技創業プラットフォーム傘下のエンジェル投資ファンド「香港X科技基金」などから数千万元レベルの資金調達に成功したことを発表した。今回の資金調達を受け、同社は、製品開発の促進や市場拡大、そしてチームの強化などを進めていく。

 

【プロダクト】

玖治科技は独自の医療アルゴリズムを開発し、健康モニタリングにおける精度と信頼性を確保している。同社が研究開発した最新スマートリング「RingConn Gen2」は、睡眠時の無呼吸症候群(OSA)およびストレスのモニタリングから、血中酸素のモニタリング、そしてサイクリング、ランニング、水泳を含む運動モニタリングなどの機能を備えている。機能の増加に伴い、RingConn Gen2は、全バージョンの製品に比べ、電池寿命が10~12日に延びると同時に、重量も約2gと軽量化かつ薄型化されている。同社は2024年上半期、製品の開発とサプライチェーンの整備に基づき、海外市場におけるオムニチャネルマーケティングを開始。現在は、米EC大手のアマゾンにて、10カ国のサイトとオフラインチャネルでの販売展開を進めている。また、2024年9月には、中国国内市場に参入する予定となっている。

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玖治科技の最新スマートリング「RingConn Gen2」
(画像は、中国投資メディア「投資界」のニュースリリースから)  

 

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アプリで生体状況を確認する画面(画像は、玖治科技のHPから)

 

 

五一視界(51WORLD)

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【会社概要】

51WORLDは、2015年2月に設立された中国のスタートアップ企業で、デジタルツインソリューションを提供する企業である。同社は2024年8月16日、Pre-IPOで广西壮族自治区南宁市政府が2023年に設立した国有資本投資プラットフォーム「南宁煥新資本」から2億元(約40億円)の資金調達に成功したことを発表した。今回の資金調達を受け、同社は、主に都市デジタルインフラとAI合成データにおける研究開発投資と市場拡大を進めていく。

 

【プロダクト】

51WORLD は、2017年に始動した地球をクローン化する計画を通じて、物理空間をデジタルツイン技術を用いて仮想空間に完全投影することを目指す。2020年以降、半模擬世界、全模擬世界を経て、デジタルツイン世界を2030年に実現することを目標としている。同社の中核製品である51AES(All Element Scene)は、自社独自開発した全要素デジタル基盤であり、シミュレーションを行う基盤となる仮想空間のことを指す。現実世界の物理的要素を一体化し、超大規模なシーンをリアルタイムで仮想空間上にレンダリング可能だ。

 

その第5世代AESに当たる「AES5.0」では、精度、スピード、機能の3つともに大きな向上を遂げているほか、CIM(Construction Information Management)プラットフォームを通じて、より大きく、精巧で、ダイナミックな全要素シーンの構築に対応できる。生成後の効果は、きめ細かく、リアルなものとなっている。なお、このAESを形成する技術基盤は、現在中国企業によって形成されている。

 

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51WORLDが立てた地球クローン計画のロードマップ(画像は、51WORLDのニュースリリースから)

 

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51WORLDが立てた地球クローン計画のロードマップ(画像は、51WORLDのニュースリリースから)

 

 

 

 

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