9月4日から6日にかけて、「大連における双炭(カーボンピークアウトとカーボンニュートラル)の実現に向けた、日中産業イノベーション協力の新機会共創」をテーマに、2023日中イノベーション企業交流イベントが大連市にて開催されました。大連市副市長の冷雪峰氏が本会議に出席し、大連市の投資環境および日本企業との協力の状況に関して説明を行いました。
本イベントは大連市商務局による主催、匠技新(上海)創業孵化器管理有限公司(以下匠新)の運営、大連市水素産業発展促進協会、大連市戦略的新興産業連盟の協力、日中一帯一路文化経済交流機構の後援により開催しました。
まず冷副市長は参加した日中企業・団体に歓迎の意を表し、大連は開放的な都市となっており、国家級新区や自由貿易試験区などオープンなプラットフォームを有していると述べました。また、産業基盤が整っており、エネルギー・機械製造などの産業クラスターが形成されていることをアピールしました。金普新区や太平湾など成長の核心となる地区展開、国家級・省級パーク構築にも力を入れていると紹介しました。
続いて、大連市は公平性と透明性の高いビジネス環境の整備に取り組み、投資予定の企業を全力でサポートしていくとの決意を表明しました。
日本側参加者で国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)北京事務所 首席代表を務める茶山秀一氏は、今回のイベントへの参加を大変光栄に思うとともに、開催に尽力した関係者に感謝の意を表明しました。茶山氏は、変化の激しい現代において、イノベーションは企業にとって重要性が増している点を指摘し、脱炭素は世界的な大きなトレンドであり、各国に新たなチャンスをもたらしていると語りました。また日中の研究機関として、大連との産学連携に大きな期待を表明しました。
また設立以来、デジタル化とグリーン化の推進に注力し、日中双方の資源を結集・中日イノベーションエコシステムを共創することを目指している匠新の創業者兼CEOの田中年一は、「今回のイベントは、新エネルギーなど日中間のイノベーション協力の高いポテンシャルを有する分野に焦点を当て関連する企業や機関を招聘し、産学における交流と協力の強化を図ることを目的としています。将来的に匠新は、日中双方の政府・企業の架け橋となり、科学技術イノベーション分野における交流協力を更に推進するとともに、垂直的産業領域における協力を深化させ、大連のイノベーション発展のために様々な資源を集約する努力を続ける」と日中の架け橋となるべく、更なる意気込みを述べました。
本イベントでは、参加企業・団体による意見交換も活発に行われ、新エネ分野での協力機会について有意義な議論が行われました。また具体的な日中企業間の協力関係構築に繋げるべく、現地企業訪問なども実施されました。今回の取り組みが大連市の日中経済協力模範都市化と東北アジア重要国際都市化に寄与することが期待されます。