2025上海WAIC（世界人工知能大会） レポート

「南の上海に WAIC（世界人工知能大会）、北の北京にWRC（世界ロボット大会）」。2025年7月から8月にかけ間髪入れずに開催された2つの中国大型テクノロジー展覧会。そのうち、WAICは7万㎡の展示エリアが過去最大規模を記録し、800社以上の企業、40種類以上の大規模AIモデル、60種類以上のロボット、80種類以上の世界初公開製品が集結しました。

その注目度や重要性は、過去最高潮に到達。例えば、大手企業の1社がブースを確保できず、主催者にクレームを申請したものの、主催者側から来年は早めに手配を勧告させられるという始末に。その一方で、開幕前にチケットが完売するなか、チケットを買えなかった観客が至る所で転売を希望。中古取引プラットフォームでは、定価168元の1日チケットが488～1500元、定価498元の3日間チケットは2000～3000元まで高騰するに至るという史上初の熱狂ぶりを見せました。

さて、匠新が強調したい2025年のWAICの重点として、以下の3つがあります。

1. WAIC青年優秀論文賞には約200編の論文が応募され、投稿者の平均年齢はわずか29歳。そのうち博士および在学中の博士課程学生の割合が79.4%に達するなど、若年層世代の貢献が顕著化。彼ら彼女らの想像力が中国AIを中国から世界へ拡大。

2. チューリング賞やノーベル賞受賞者12名を含む1200人以上の世界的専門家が集まるという、さらなる学術的な深化とイベント自体の世界における重要性の向上。中国の知恵なくして、もはや最先端のAIなし。

3. 「大規模AIモデルの応用」「エンボディドAI」といった概念を中核とし、AI Agents、人型ロボット、外骨格ロボット、AI+AR メガネ、AI チップなどの分野における技術発展と社会実装（AI が技術的な壁を越え、大規模な経済・社会システムに参入。）が大規模に普及かつ一般化。

総じて、WAICは、もはや単なる見せ物の中国テックショーではありません。それは、中国国内外のAI産業を上海という国際都市一カ所に圧縮した、中国国内外のAI産業のダイナミズムの縮図を一気に垣間見ることができる、毎年恒例の典礼だと言えるでしょう。

今回の特集レポートでは、そのWAICを通じて、中国AIが世界で最も完備されたサプライチェーン、最も豊富な応用シーン、最も強力なエンジニアリング能力を以て、AIを次世代のインフラへと発展させていることが読み取れるようにしています。

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