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「上海生活ゴミ管理条例」開始 罰金制度も

今、中国上海市民の中で最も話題となっている「上海生活ゴミ管理条例」が7月1日から開始された。

これは、中国全土でも初めての条例だ。もちろん、これまでもゴミ箱には「可回收(リサイクル可)」「不可回收(リサイクル不可)」という区分はあったが、強制力はなくモラル任せであった。

上海市内のとある一角にゴミが大量に積み上げられている様子(写真1)は、条例が始まる前日の夜のことだ。普段の様子を知る筆者から見ると、明らかにゴミの投棄が増えており、前日の駆け込みで捨てられたのだろうと容易に想像できた。ゴミというものは毎日出るもので、前日に焦って捨ててもそれほど意味を成すものとは考えにくいが、新しい条例のもと、上海市民が自分の生活スタイルを変えなくてはならないという切迫感は伝わってくる。

写真1:上海市内の一角にゴミが大量に積み上げられている。

上海に住む人の習慣を見ると、ゴミであれば何も考えず自由に捨てていた。しかし、とうとうここ上海で法的条例が下され、今、市民の困惑や不満を招いている。困惑や不満を招く理由を大きく3つにまとめてみた。

分け方が難しい

これまで、上海市に住むすべての人(中国人はもちろん、外国籍の住民も)はゴミの分別の必要もなかったため、慣れないゴミの分別に頭を悩ましているところである。

ゴミは、「可回收物(リサイクルゴミ)」、「有害垃圾(有害ゴミ)」、「湿垃圾(ウエットゴミ)」、「干垃圾(ドライゴミ)」の4つに細分されており、慣れていない現地市民にとってはかなり複雑で面倒だと言える。

オフィスビルやマンションのそこら中にごみの分別表(写真2)が貼られている。

写真2:マンションに貼り出されていたごみの分別表

特に面倒に感じるのが、「湿垃圾(ウエットゴミ)」を捨てる時、ビニール袋ごと捨ててはいけなく、中に入っている生ごみだけを捨てなくてはならないことだ。(写真3)

写真3:「湿垃圾(ウエットゴミ)」を捨てる際の様子

罰金制度

日本のゴミ分別は、1990年代から始まっており、約20年もの歴史を持つ。現在では、習慣化され、住民がそれぞれにモラルを持ちうまく運営されているように見える。

ゴミ分別が始まったばかりの上海では今後、各マンションの管理部隊やゴミ処理会社において、生活ゴミが正常に分別されてないことが発覚した場合、行政部門から勧告を受けることになる。勧告を受け、規定されている期限を過ぎても処置できない場合、5万元(約80万円)以上50万元(約800万円)以下の罰金が科せられる。違反状況が重い個人に対しては、50元(約800円)以上200元(約3,200円)以下の罰金に科せられる。

※レート:1元16円換算

ホテル・レストランの使い捨て用品について

「上海生活ゴミ管理条例」と同時に7月1日から上海のホテル・レストランでは使い捨て用品の提供が自粛される。使い捨て用品とは、ホテルだと歯ブラシ、ヘアーキャップなどである。

申し出ればもらえるが、今後、基本にはホテル・レストランからの提供はされなくなる。こうなると、コンビニもない辺鄙な地域にあるホテルの前に、使い捨て用品を売る人が増えるのではないか。

これから

この「生活ゴミ管理条例」によって、様々なニーズが増えているように思われる。

1. ゴミ箱のニーズが増加

天猫(Tmall)によると中国のゴミ箱のニーズが増え、6月と比べ、ゴミ箱全体の売り上げが5倍増加した。先日私の友人も「湿垃圾(ウエットゴミ)」を捨てる用のゴミ箱を買っていた。

2. ゴミ回収員の雇用ニーズが増加

この条例ができたことによって、ゴミを回収・分別をしてくれるゴミ回収員という新しい職業ができた。流れとしてはアプリでゴミ回収の予約をし、30分ほどで回収員が家にゴミを代わりに分別をし、捨ててくれる。そんな職業が月給約1万元(約16万円)と、収入が良いことが話題となっている。

個人的な考えだが、もしAIによるゴミ自動分別マシーンがゴミ置場の場所に置いてあれば、1回の分別に5元(約80円)ほど払ってもいいと思う。

※レート:1元16円換算

最後に、この条例は上海が中国初の適用になり、これからは中国の他45都市にわたって適用される。その為、以上のニーズは上海だけでは収まらず、中国ほぼ全域にわたって増えていくかもしれない。「生活ゴミ管理条例」がこれから経済や人々にどのような影響を与えるのか、期待したいところである。

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